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第7話 心理四原色 補色

2020年10月13日

自分の色を探して 第7話

前回は3という数字についてのお話でした。

その続きで今回は、4という数字についてです。

ですから前回お話したことをちょっとだけ振り返ります。




 

色の世界と3という数字は、なにかと関係が深いという話でした。

光の三原色によって、あらゆる色を作ることができます。

光の三原色とは

①赤(RED)②緑(GREEN)③青(BLUE)

この三色の光の強さを変化させてどんな色でも作れます。

なるほど

「紫は赤と青を少しずつ混ぜればいい」とか

「青と緑の間の色は青緑」とか納得しますよね。

 

でも、ちょっと待ってください。

「赤と緑の光の強さを調整することによって、オレンジ、黄色、黄緑ができる」と言われて、何か違和感がありませんか?

 

赤と緑から黄色ができる?・・・ちょっと無理があるなぁ。

 

赤と緑から黄色ができるのは不自然じゃないですか?

やっぱり黄色は独立ですよね。

 

黄色と赤からオレンジができるのは納得します。

黄色と緑から黄緑ができるのも納得します。

 

それが人情というもの・・・そう思いませんか?

多くの人がそのように思うそうです。

 

だから赤・緑・青の原色に、黄を加えて欲しい。

これは気持ちの問題ですよね。

つまり心理的なお話です。

ですから、赤・緑・青に黄を加えた四色を、心理四原色と呼んでいます。

 

四だとなにかと便利

ひとつの平面上に四つの点をお行儀よく並べると、正方形になりますよね。そこに心理四原色を配置すると、反対側の色がわかります。

赤⇔緑、黄⇔青ですよね。

 

反対の色というのは、三原色だとよくわかりません。

しかし、心理四原色だとよくわかります。

 

人は、目で三原色を捉えます。

捉える器官は視細胞と呼ばれています。

 

この捉えられた色彩情報は、頭の中では心理四原色で認識されます。

頭の中つまり脳は「やっぱり黄色があったほうが、無理がないよね」と思うのだそうです。

 

この反対の色同士の組み合わせは、とってもバランスがいいと感じるのです。

反対の色のことを補色と呼ぶのですが、コーディネートに困ったときは補色で配色すると間違いありません。

ただし、鮮やかすぎる色同士だと、反対の色は喧嘩してしまいます。

配色では少なくとも一方はやわらかい色にしてみましょう。

 

補色によるコーディネートはこんな感じです。

シャツのオレンジ(黄色に寄っている)とジーンズの青(紫に寄っている)とが、補色の関係ですね。

そして、ジーンズはダメージのある分、彩度が低く感じられるので、コーディネートとして申し分ありません。



日本的な考え方とは

ところで、日本語としての色は、そもそも何色から始まったのでしょう?

ここからは、日本語としての色の始まりについて考えてみます。

これも数字の四と深く関係しています。

 

最初の色の名前は、光の状態のことを言っていました。

 

闇の世界から朝になり、明るくなっていく時の色。

あるいは闇の世界を照らす炎の色。

周囲を「明るく」していくので「あか」という言葉が生まれます。

反対に「暗く」なっていく時に「くろ」という言葉が生まれます。

 

光が薄くて、ぼんやりとしており実態がよくわからない状態。

すなわち「淡い」から「あお」が生まれました。

その反対に濃い光があると、周囲の物がはっきりと見えます。

「著し(しるし)」から「しろ」ができました。

 

「あお」「あか」「しろ」「くろ」が最初に生まれた色の名前です。

そのためこの四色だけは「青い」「赤い」「白い」「黒い」というように「い」を伴って状態を表す言葉にできます。

このように色名で「○○い」と言えるのはこの四つだけです。

 

この四色に準ずる色が「黄」と「茶」です。

「きいろい」「ちゃいろい」というように「いろ」を途中に入れると「○○い」の形にできます。

 

ところで四といえば

私たち日本人の暮らしには四という自然に囲まれています。

それは「四季(春夏秋冬)」と「四方(東西南北)」です。

四季と四方に「あお」「あか」「しろ」「くろ」を当てはめました。

 

「東西南北」それぞれの方角を司る守護神も決めました。

それが「青竜・朱雀・白虎・玄武」です。

さらには自然にも色をあてはめます。

「木」は「青」、「火」は「赤」、「金」が「白」、「水」が「黒」

 

そして、太陽をめぐる天体、すなわち惑星にも色を当てはめます。

歳星(木星)が「青」、熒惑星(火星)が「赤」、太白星(金星)が「白」、辰星(水星)が「黒」

    
ホルスト:組曲「惑星」 [ 冨田勲 ]       ホルスト:惑星/[ ズービン・メータ ]

有名なのは、人生を4つに分けて、それぞれの色に当てはめたことですね。

 

ここまで、読みすすめてこられた方は、想像がつくと思います。

青春、朱夏、白秋、玄冬のことです。

まだまだ青い春、赤く燃える夏、人生の実りの秋、そして冬。

 

冬は暗くて寒いものではありません。「玄冬」の「玄」の字は「玄人(くろうと)」のことです。

つまり「人生の玄人」「人生の達人」を表しています。

年をとったら是非とも人生の達人と呼ばれたいものです。

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