第9話 色彩検定 過去問
カラーの資格を探して 第9話
前回は色彩検定合格のための勉強法を紹介しました。
その中で、新しいテキストでは色名の確認がしにくいと記しました。
それではどうしたら良いでしょうか?
こういうときには副読本を手に入れましょう。
色を見るためには副読本を手に入れよう
最もおすすめしたいのは「日本の269色」永田康弘・監修 小学館文庫 です。
2002年に出版されています。
文庫本なのですが、JIS規格「物体色の色名」が269色、解説入りで紹介されています。
もちろん全ページカラー印刷です。
なにしろ色を紹介しているので、カラーでないと意味がありません。
色彩検定の公式テキスト3級、2級に掲載されている慣用色名は全てJIS規格の「物体色の色名」からとられています。
ですから、この本を持っていれば全て網羅しています。
色彩検定の公式テキストで取り上げられている色名は3級と2級合わせて130色ぐらいですので、「日本の269色」の約半数です。
つまり、この本の色名をすべてマスターすれば、色彩検定の色名も大丈夫だし、更に多くの色名を覚えることに繋がります。
唯一難点があります。
この書籍は、紙版がないようなのです。
もちろん中古本市場にはありますので、紙の書籍としてほしい方は探してみてください。
紙の書籍ではなくても、電子書籍では販売しています。
発行元の小学館のサイトで確認したところ、2017年に配信していますので、今後購入できなくなることも考えにくいです。
紙の書籍の色は気をつけていても劣化することがあります。
しかし電子版では劣化は考えられません。
このような色の情報を見るような書籍は電子版のほうがかえっておすすめです。
あとはこの電子書籍を使ってどのように色名を覚えていくかですね。
それこそ、画面の一部を隠して、色だけを見える状態とし、その色の名前をチェックしていけばいいでしょう。
副読本として過去問は必要か?
なにかの試験を受けるときに過去問を気にする人は多いですよね。
中には、過去問だけを解いて、勉強した気になっている人もいます。
過去問は非常に大事です。
それだけで合格することもあるかもしれません。
しかし通信講座を受講するなら問題集が付いてきますし、模擬試験もあります。
それらの試験を確実にすべて解けるようにしていれば、過去問は必要不可欠ではないと思います。
それでも心配な方は、色彩検定協会のホームページから過去問が購入できます。
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持っていたほうがいい副読本と言えば
色彩検定を試しに受けてみたいと思っている方にはまだ必要ないかもしれません。
ただ、これから本格的にカラーの世界に入りたい方に是非オススメしたい副読本があります。
それは、辞典のたぐいです。
私が所有しているのは次の本です。
よく分かる色彩用語ハンドブック<第二版>
小街谷朝生監修 内田洋子 宇田川千英子 共著
早稲田教育出版
この本に限りませんが、色彩用語に関する辞典があれば何かわからない言葉が出てきた際に、すぐに調べられます。
また、色彩検定の勉強中に出て来るような用語を詳しく解説してありますので、理解が進みます。
本ではないけれど、体験は大事なので
プリズム
副読本をいくつか紹介してきましたが、その他のおすすめもあります。
プリズムの分光やなどの話は必ず出てきますよね。
プリズムって、見たことありますか?
プリズム自体を見たことない人もいるのではないでしょうか?
自分のプリズムを入手すると、結構感動します。
光の三原色
同じように、光の加法混色の実験も自分の目で見ると、感動しますよ。
今では赤と緑と青のLEDを使った光の三原色の実験装置が割と簡単に手に入ります。
部屋を暗くして、光を出して、色のついた光が合わさって、白になるのを自分の目で見る体験がいつでもできます。
混色コマ
色彩検定3級の公式テキストに回転混色の話題と、ベンハムこまの話題が出てきます。
こまを回せば不思議な色の現象が起きます。
これも、実際に自分の目で確認するのが一番です。
もちろん、このような実験装置を使った実験は、今ならインターネットの動画ですぐに探し出すことができます。
しかし、自分が装置(グッズ)を所有していて、自分の目で確認すると印象が随分と違います。
特にベンハムこまなんて、うまく色を出すには回し方にコツがありますので、習得すると嬉しいですよ。
日本色研 回転混色こま
これらのグッズは、将来カラーについて教える立場になったときに教材にもなりますので、持っておいて損はありません。