第10話 色彩検定 1級
カラーの資格を探して 第10話
通信講座で色彩検定3級と2級のコースをしっかり勉強していたら、両方とも合格するでしょう。
もちろん3級が2級よりも簡単です。
ですから、3級の方が合格しやすいのは確かです。
一方、履歴書などに資格を書くとしたら、全ては書きません。
上位資格のみを書けば十分です。
つまり、3級と2級の両方の資格を取得していても2級だけを書きます。
色彩検定は併願が可能です
自信のある方は2級だけの受検でいいと思います。
ただし色彩検定は3級と2級との併願が可能です。
少しでも自信が揺らぐ方は併願がいいと思います。
もちろん、同じ考え方で1級も併願できます。
時間的には問題ありませんが、気力的にどうかという問題があります。
私の場合は、夏の検定試験で2級3級を併願し、冬の検定試験で1級を受検しました。
パターンとしては、一番いいでしょう。
ただし、2020年以降は社会状況により、どのようにするかは自分で考えなければいけません。
1級の勉強をどうするか
さて、順当に3級と2級に(あるいは2級だけを受験して)合格したとして次は1級です。
色彩検定の1級の通信講座はなかなかありません。
内容が難しいというのが最大の理由です。
さらに、講座を開設しても受講生が少ないので採算が合わないというのも理由です。
色彩検定は2級で安心してしまう人が圧倒的に多く、1級に挑戦する人が少ないのです。
逆に言えば、1級まで取得したら他の人達にかなり差をつけられるということです。
私が受検したときには、たのまなの母体であるヒューマンアカデミーで、1級対策直前講座が、数時間あったと記憶しています。
それこそ、ポイントだけを伝える講座でした。
1級もやる気があればなんとかなります。
もちろん内容的には2級までとは比べ物にならないほど難しくなります。
xy色度図の純紫軌跡なんていうのも出てきます。
測色、商品のカラー、アパレルのディスプレイ、景観などプロの話がたくさん出てきます。
やり始めたはいいものの挫折したくなる気持ちもわかります。
しかし、1次試験に関して言えば、今までと同じです。
テキストを読み込んで、用語をしっかり覚えます。
今までの延長線上で、学習を続けていけばいいだけです。
問題は2次試験です。
最大の難関と思われている色彩検定1級2次試験
色彩検定1級2次試験は、今までの延長線上ではありません。
なにしろ実技ですから。
しかしはっきり言えば、1次試験よりむしろ簡単です。
もう一度いいます。
2次試験のほうが1次試験より、むしろ簡単です。
公式テキストで1級2次というのはありません。
1次試験までで、公式テキストの範囲は既に網羅しています。
1級2次試験はテキストの範囲で言えば、3級の公式テキストがメインになります。
そして、覚えることは配色カード199の色相、明度、彩度です。
覚えなければいけないのは、
有彩色144色、
無彩色17色 です。
無彩色は17色を明るい順番に並べられればなんとかなります。
有彩色は、色を見る訓練として、配色カードを見てトーン記号を言い当てる訓練が必要です。
そこまでできれば、色相と彩度はわかるようになります。
問題は、有彩色の明度です。
これを144色分、覚えなければいけません。
ここで役に立つのが、公式テキスト2級で行ったワークです。
公式テキスト2級の最後のページに貼ったのは、配色カードの各色の明度のグラフだったのです。
このグラフを見ると、それぞれの色の明度が一目瞭然です。
しかもグラフから分かるように、はっきりとした特徴があります。
明度は、色相環で一番上の黄色と一番下の青紫とを線で結べば、その線に対して対象なのです。
ですから、実際に覚えるのは半分でいいということになります。
しかも規則性があるので、覚えてしまうのは比較的容易です。
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実技における注意点
色彩検定1級2次での実技は、配色カードから色を選んで、ハサミで切ってノリで貼ることです。
これは、3級や2級のワークで練習していますよね。
試験に向けて、いかに早く切って、早く貼るかを訓練しなければいけません。
スピードの勝負ということです。
ハサミとノリは持ち込みですので、扱いやすい物を選びましょう。
特にノリは細かな作業用の扱いやすい商品が販売されているので、自分にあったものをしっかり選びましょう。
さらに言えば、作業中に落としてしまうこともあるでしょう。
拾う時間がもったいないので(多分席を立てないはずなので、試験官を呼ばなければいけないはず)ハサミもノリも2組以上揃えることをおすすめします。
しかも、いつでも使える状態で受検しましょう。
試験中の目標は、最後までたどり着くことです。
途中ですこしぐらい間違いがあってもある程度は気にせず、貼り方が綺麗にできていなくても、修正は時間が余ってから行うのがいいでしょう。
試験時間は90分です。
落ち着いて、急げばなんとかなる時間です。
迷わずどんどん先にすすめることが大切です。
そして不幸にも、うまくいかなかったら2年間は1次試験免除があります。
大きい気持ちで受検すれば、結果はついてくるでしょう。