第2話 検定試験 難易度
カラーの資格を探して 第2話
カラーの資格を取得しようと考え、どの検定試験を受けるかをいろいろ調べましたが、結局ふたつに絞りました。
それが、
色彩検定 と
カラーコーディネーター検定 です。
検定試験の難易度はどうなのか
私が検定試験を受検したころ、このふたつの検定の難易度はどうだったかですよね。
まず、カラーの検定試験の難易度は民間試験の中では高いと思います。
民間試験は、試験をすることによって、利益を上げることを考えないといけません。
人気のない分野ではあまり難易度が高くなると、受検者が集まりません。
しかし、カラーの検定試験は民間試験の中では人気があるほうです。
ですから、ある程度は難易度を上げても問題ありません。
では、ふたつの検定試験の難易度はどうなのでしょうか?
テキストや模擬試験等からの印象から比較してみました。
おそらく、3級は同じ程度で、2級以上になると、若干カラーコーディネーター検定のほうが難しいのではないかと思います。
しかし、その差はほんのちょっとです。
当時は、そんな印象でした。
入学試験と検定試験の違い
当時と現在は状況が違います。
ふたつの検定とも、現在は大きな転換期に来ています。
特に検定試験ともなると、今までと同じ形で実施されるかどうかはわかりません。
今までの形は、広い教室のような会場まで受検者に来てもらい、そこで検定試験をします。
時間は区切られており、試験監督が何人か付きます。
試験時間が経過し、終了したら試験監督者が解答を集めます。
解答用紙と受検者の数との確認が終われば解散です。
その後、採点が行われ、合格発表が行われます。
入学試験と検定試験の大きな違いは定員です。
高校入試や大学入試に代表されるのが入学試験です。
入学試験には定員発表があります。
定員に達したら、それ以上の人の入学はできません。
合否判定をする側が難しいのは、合格しても入学しない人がどれぐらいいるのかを見積もることです。
これは、長年に渡る実績のデータ解析によるしかありません。
それに比べて検定試験の合否判定は簡単です。
合格点を決めておいて、その点数に達した人は合格で、達さなかったら不合格です。
受検者もその点数を狙えばいいので、受ける側も単純です。
ちなみに、入学試験の場合は試験を受けるので、受験者といいます。
一部の公立高校などで受検者というらしいですが、そこは受験者でいいと思います。
一方、検定試験は検定を受けるので、受検者と呼ぶのが一般的です。
検定試験は、対象の知識(および技能)を有するかどうかを検査するものなのですね。
その検査方法は従来の方式でなくてもできると考えるなら、今後は新方式の検定試験がどんどん登場してくるでしょう。
一部の検定試験では、インターネットで受検をして合否を判定する方法がとられています。
カラーの検定試験も似たような方式で実施されるかもしれませんし、別の新方式が提案されるかもしれません。
選定基準を決める
さて、色彩検定にするか、カラーコーディネーター検定にするかを決めなければいけません。
私のカラーの資格を取得する選定基準はと言えば、
「勉強をしていて楽しいかどうか」でした。
カラーの勉強は楽しそうなのですが、途中で飽きてしまったらやめたくなります。
やめない方法はと言えば、ずっと楽しく勉強できるかどうかです。
そこで本屋に行って、テキストを立ち読みしてみました。
色彩検定のテキストは図版が多く、しかも全頁カラーでした。
写真もたくさん入っていて、ファッションショーやミュージシャン、あるいはお菓子のパッケージまで掲載されています。
それに比べたカラーコーディネーター検定のテキストは、文字が多く非常に学術的と感じました。
また、当時の1級は「ファッション色彩」「商品色彩」「環境色彩」に分かれていました。
1級がこのように分かれているということは、かなり専門分化した難しい内容まで勉強するということです。
すでに関連する仕事に就いている人や、これからその分野を目指す人にはわかりやすいシステムだと思います。
色彩の一般論を勉強してみたいと思っていたので、これだけ分化されるとちょっとつらいなと思いました。
勉強していて楽しそうという意味では、色彩検定に軍配が上がると判断しました。
資格取得を目指して検定試験を受検する場合、最終的な合否判定は主催者側に委ねられます。
しかし、どの資格試験を目指すかは、受検者側に主導権があります。
受検者が集まらずに消えていった資格はたくさんあります。
長続きしているということは、それだけでも価値のあることだと思います。
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現在の状況を考えると
カラーコーディネーター検定は、2020年から大幅に内容が変わりました。
試験の難易度も全く読めません。
そして前回の記事で、様子を見るために今はよしたほうがいいと書きました。
実は一点だけいい点があります。
それは「初めての検定試験は優しい傾向になる」ということです。
初めて検定試験を開催する資格は、問題が簡単になりがちです。
これは民間資格にも、公的資格にも、おそらくは国家資格にもあるようです。
大きな理由は、あまりにも難しい試験をしてしまうと、次の回から受検者が減ります。
再チャレンジをする人も、あまりに難しすぎると諦めてしまいます。
難しい試験であるとの噂が口コミなどで広がれば、目指す人も少なくなります。
大幅なリニューアルをしたカラーコーディネーター検定は、試験も変わります。
検定自体の歴史は25年もあるのに、初めての試験と同じ位置づけになるということは、試験が比較的簡単になるのに、合格した際の世間的評価は高いままです。
しかも、2020年6月に満を持して開催しようと計画していた矢先の試験中止です。
ここで受検者に諦められては主催者側もたまらないので、次の試験では比較的簡単な問題が出題される可能性は高いでしょう。
つまり、難易度は低くなるかも、という事です。
これは実にオイシイ話かもしれません。
ただし、色彩検定も数回は旧テキストと新テキストの両方に対応するとのことですので、問題の難易度は通常よりも下がる可能性が高いです。
その意味では、次の試験はチャンスかも知れません。